薬膳アプローチで美肌へ!その方法とは?
美肌に取り組むための薬膳アプローチ
~薬膳で身体の中からキレイになる~
中医学では、五臓六腑(肝・心・脾・肺・腎/胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)が健康であれば、お肌も美しくあるといわれています。あなたは美肌になりたいと思ったとき、どのようなお肌を思い浮かべますか?
薬膳とは?
薬膳とは、数千年の歴史を持つ中国の伝統医学に基づいた食養生法です。中国には「薬食同源」という言葉があり、薬と食べ物は本来同じであるという考えで、これが薬膳の元になっています。
薬膳には、病気の治療補助となる「食療」と、健康を維持し病気を未然に防ぐための「食養」があります。日常の食事に旬の食材を取り入れることは、食養生であり、薬となる料理=薬膳になります。
一つ一つの食材がそれぞれ独自の働きを持ち、これらを食した時に体に与える作用も異なります。一日で目に見える効果があるものではありませんが、続けていけば身体の内側からキレイになる変化を感じるでしょう。美肌効果がある薬膳食材で身体の中から健康にキレイになりましょう。
肌の乾燥、シワにおすすめの食材
肌の乾燥やシワの主な原因は、肌の潤い不足です。体の内側から肌の潤いを補うためには、体液を生成するのをサポートする食材と、肺に働きかける食材を摂るのが良いでしょう。
肌の潤いをサポートする食材
肌の潤いの元となるのは、単なる水ではなく体液です。体内で体液を生成するのに役立つ食材は、松の実、白きくらげ、白胡麻などです。
肺を潤す食材
中医学において、美肌づくりの要となるのが「肺」です。肺は皮膚との関連が深いとされ、肌に弾力や潤いを与えたり、肌の表面をガードする臓器と考えられています。
肺が潤っていると肌も潤いますが、肺の働きが衰えると乾燥やシワの原因になることもあります。肺を潤す食材として、百合根、小松菜、白きくらげ、いちじく、松の実、レンコン、ゴマなどが挙げられます。
美白におすすめの食材
中医学では、シミやそばかすは血の巡りの悪さが原因と考えます。血が滞ると新陳代謝が下がり、老廃物が溜まってしまうため、シミやそばかすができやすくなります。
血の巡りを改善する「活血」食材
美白やシミ、そばかすに効果的なのは、薬膳でいうところの「活血」食材です。文字通り、滞った血の巡りを改善してくれる食材で、黒豆、ハトムギ、レモン、キクラゲ、パプリカ、ナス、栗、柿などがあります。
「活血」食材の詳細
- 黒豆: 血を補って巡らせる効能があり、肌荒れや顔色の悪さを改善する働きがあります。
- ハトムギ: 肌の水分代謝を促進し、余分な老廃物を排出し、肌のターンオーバーを整えてくれます。
- レモン: 高い抗酸化力を持つビタミンCが豊富で、肌のハリやツヤを保ち、メラニンを抑える働きがあります。
薬膳の視点で見たおすすめの夏野菜
夏の暑さに対応するために、体にこもった余計な湿気と熱を取り除くことが重要です。以下は、暑邪を取り除くための効果が期待できる夏野菜とその効能です。
- <清熱 seinetsu>熱を下げる効果がある: きゅうり、なす、トマト、水菜、茶葉、苦瓜、スイカ、バナナ、カニなど
- <生津 seisin(滋陰jiin)>津液を補充する役割がある: トマト、きゅうり、ズッキーニ、豆腐、きのこ、枸杞子、ホタテ、豆乳
- <安神 anjin>心を補養する役割がある: ナツメ、もも、ハスの実、ゆり根、豚の心臓、鶏卵、クワイ、レンコン、金針菜、牡蠣、小麦
美肌におすすめ!夏の薬膳ドリンクレシピ
美肌黒胡麻スムージー
材料(2人分)
- 黒スリゴマ 大さじ1
- きなこ 大さじ1
- 黒砂糖 大さじ1
- 豆乳 200cc
- 松の実 適量
- クコの実 適量
作り方
- ブレンダーにクコの実以外の材料を入れ、なめらかになるまで撹拌する。
- 器に移し、お好みで松の実とクコの実をトッピングする。
日焼け対策におすすめ!血の巡りを良くするヨーグルトスムージー
紫外線による影響を軽減するために、造血作用が期待できるレーズンや、体の巡りを良くすると言われるオレンジジュースを使ったスムージーがおすすめです。
材料
- にんじん
- フレッシュオレンジジュース
- レーズン
- レモン汁
- プレーンヨーグルト
- はちみつ
作り方
- レーズンは、熱湯をかけて水気を切る。にんじんとマンゴーは小さく切る。
- ヨーグルトとはちみつ以外をミキサーで混ぜる。
- グラスにヨーグルトとはちみつを入れた後に、スムージーを加えて完成。
まとめ
身体や肌の不調は、冷えや生活習慣、ストレスなども大きく関わっています。五臓を労わる薬膳食材を取り入れることで心と体のバランスを整え、肌を内側から美しくしてくれます。
内臓が整うことで美肌にもつながるため、その時の体調や体質にあわせて、食材を選ぶことが薬膳では大切です。薬膳と合わせて、サプリメントからのアプローチもおすすめです。